妊娠中の食欲

ともさん、こんにちは。
ご相談頂きありがとうございます。

妊娠中の食欲についてのご相談ですね。
食べても食べてもお腹が空き、食べ始めたら止まらないのですね。罪悪感も感じられ、ともさんもとてもお辛い状況で過ごされていますね。食べられる事は幸せなことですが、お腹の赤ちゃんの事を思うと、罪悪感が出てきてしまうというお気持ちもとても理解が出来ます。
バランスの良い食事のことや、食前に野菜をたっぷりと食べて満腹感を出すという事もわかっておられ、色々試行錯誤したり、調べても改善策は見いだせないとの事、お辛い状況のなかでもとても努力されていると思います。

食欲をコントロールしているのは脳の視床下部というところにある「摂食中枢」で、「満腹中枢」が食欲にブレーキをかける役目をしています。
何らかの要因で摂食中枢の調節機能が狂い、食欲をうまくコントロールできなくなると、過食をまねくと考えられています。その要因の１つがストレスと言われます。　ストレスを解消する為に食べてしまうという事も考えられます。　ストレスを自身で感じていなくても、妊娠中(特に中期以降)というのは、ホルモンバランスも大きく変化する時期ですので、そのようなことが要因になっているかもしれません。

自身のせいでもなく、考えが甘いという事でもなく、精神的なものという事でもなく、妊娠によるホルモンバランスの変化や目に見えないストレスが一因としてあるかもしれませんので、罪悪感を感じご自分を責めないでくださいね。

遅い時間の夕食は、脂肪細胞から分泌されるレプチンという生理活性物質がうまく働かなくなると言われています。レプチンは満腹中枢に働きかけて食欲を抑制するため、その作用不全が過食に繋がる要因でもあります。

ご主人様と楽しく夕ご飯を食べる事も大切なひとときですので、1人で先に食べるのは気が引けるかもしれませんが、食後血糖を急激に上昇させない為にも、夕食を分食して、夕食の一部を早い時間帯の夕方頃に召し上がってみてはいかがでしょうか？　

妊娠中期以降からは特に、ホルモンの関係で、食後血糖が上がり易く、妊娠糖尿病のリスクもあがります。　食欲を満たすために召し上がるものは、脂肪分、糖分、塩分の少ないものを選ぶようにしましょう。　ケーキ類や菓子パンやクリーム系のアイスは控えめに、果物やヨーグルトや寒天、ところてんやグラノーラなどの食事の一部となり、栄養が補えるものを選ぶようにできると良いですね。　

体重に直結しそうなものは、買わない、目につかないところに置かない、代替品を準備しておく、という対応策でいかれると安心です。

心配なのは、体重が単に増加するという事ではなく、体重増加に伴い、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、巨大児、分娩時の出血多量などのリスクが上がってしまうという事です。　

活動量をあげる為、毎日ウォーキングをされているのはとても素晴らしい事ですね。　運動に関しては、医師の助言のもと行い、体調が良くお腹の張がなければ、継続して頂くと良いと思います。

食事の今後に関しては、何か口にするときは、これは栄養があるものかな？　と考えて頂き、カルシウム、鉄分、エネルギー、ビタミン・ミネラルが補えるものかどうか考えて口にするようにしてみましょう。これはどうかな？というものがあれば是非教えて下さいね。
また、食事前に食物繊維を多く摂る意識は是非継続していって下さいね。　野菜やきのこ類や海藻類など、常備して、噛みごたえのあるものを増やして、ゆっくりと食べる意識もしてみて頂くと良いと思います。

またお辛くなった時はいつでもご相談下さいね。

ともさん、お返事ありがとうございます。

糖質オフのお菓子や洋菓子よりも和菓子を選ばれているのですね。　その努力は素晴らしいと思います。

食べ物を常備していないと不安になってしまうとの事、グラノーラにヨーグルトをかけたり、きな粉ヨーグルトにしたり、果物にしたりと、少しずつ内容を変化させていけると良いですね。

ストレスを感じていないつもりでも、体重の事やどうしても食べてしまうという事が知らず知らずのうちにという事もありますので、無理しすぎない様に過ごしていきましょう。　
夕食を早めにするのは良いと思います。

ビタミンＢ群が不足すると、取り込んだ糖質をエネルギーに変換する代謝がうまくなされないので、魚・肉・卵・大豆製品・乳製品などでビタミンＢ群が不足しない様に心掛けていけると良いですね。