食べていいものと食べてはいけないものについて

めぐりん
初めてご相談させていただきます。
妊娠がわかり食事に気をつけようといろいろ調べていたら、気をつけなければならないことがたくさんあることがわかり、だんだん食べるのがこわくなってしまい食べれるものが減ってしまい困っています。正しく知って食べれるものも食べれるようにしたいので、教えていただきたくご相談させていただきました。

ヨウ素
ヨウ素のとりすぎが良くないと知り、昆布や昆布からとった出汁を食べないようにしています。
ただ、いろいろな食品の原材料を見ると、昆布と書かれたものがたくさんあり、どこまで食べてはいけないのかわからず食事に困っています。
例えば昆布と書かれている、めんつゆや納豆のたれやお惣菜やレトルト食品や昆布だしも入っている調味料の白だしを使った料理など、また昆布以外ののりやわかめは食べても大丈夫だったりそうだとしても気をつけるところはありますか?
また義理の実家などで、昆布からとった昆布だしを使った煮物を食べてしまっても、一日だけなら大丈夫でしょうか?

ポリフェノール
ポリフェノールのとりすぎが良くないとみたことがあります。カフェインレスのコーヒーを毎日一杯飲んだり、時々あずきのお菓子を食べるのは赤ちゃんに危ないでしょうか?

香辛料やハーブやスパイス
香辛料やハーブやスパイスには子宮を収縮させるから注意しなければならないものがある、と聞きました。カレーや、パセリがかかっているスープや、香辛料が使われたミートソースなどの料理は、食べても大丈夫ですか?

アルコールについて
アルコールは飲まないでくださいと言われているのですが、お蕎麦屋さんのめんつゆなどにアルコールが含まれているかもしれないとすると、めんつゆを加熱できないときはお蕎麦などは控えたほうがいいですか?

質問が複数あり申し訳ありません。
今は回復したのですが10代の頃に摂食障害があり、食べるのがこわくなりやすいところがあり、妊娠をきっかけに神経質になっていると思います。
よろしくお願いいたします。

2023/9/26 10:00

久野多恵

管理栄養士
めぐりんさん、こんばんは。
ご相談いただきありがとうございます。

妊娠中の食材に関してのご相談ですね。
ご質問に順番いお答えいたします。

〇ヨウ素
妊娠中のヨウ素過剰摂取についてのご相談ですね。
海藻類にはヨウ素含有量が多いですが、特に注意したいものは昆布となります。その他の海藻類の含有量はおおいものの通常量食べていれば大きな心配はいらないです。
昆布だしを使用した煮物を食べても問題ないです。

昆布については、佃煮や煮物等でそのまま食べたり、昆布だしを毎日多くの量を摂取したり、ということは控えてください。毎日習慣的に食べる事がなければ、過剰摂取にはなりにくいですが、食べてしまったとしても、連日は避けたり、極力食べないように意識されておくと良いと思います。
ただ、昆布は少量であってもヨウ素の含有量が大きので、物理的にもそうですし、お母さんのお気持ちの不安を増大させないためにも、極力摂取しないというようにお考えいただくとより安心かと思いますよ。

厚生労働省は、1日のヨウ素の推奨摂取量は成人男性・成人女性ともに130μgと設定していますが、甲状腺ホルモンが出産に大きく関わるホルモンのため、 妊婦の推奨摂取量は+110の240μgとなります。 また、妊娠期の耐容上限量を2000μgと設定しています。

・焼き海苔1枚     3g当たり  63㎍
・わかめ(生)    10g当たり 160㎍ 
・カットわかめ     1g当たり  85㎍
・ほしひじき(茹で) 10g当たり  96㎍
・まこんぶ       1g当たり 2000㎍

海藻類は、下茹でするとヨウ素が少なくなりますので、下茹でしてから調理するのが望ましいです。
妊婦の1日の推奨量は240μg、上限量は2000㎍なのでこれを大きく超えない様に考えましょう。

例えば、海苔1枚(3g)63㎍、わかめ(生)10g160㎍食べても、223㎍のヨウ素摂取になります。 
耐容上限量2000㎍を超えない範囲であれば、推奨量を超える事があっても大丈夫なので、海苔とわかめとひじきを通常の食事量で召し上がる分には問題ありません。
上記のヨウ素量を参考にして頂きつつ、摂りすぎに注意して進めて下さいね。

〇ポリフェノール
妊娠中にポリフェノールを過剰に摂取すると赤ちゃんの血管の一部(動脈管)狭まったり閉鎖したりする「動脈管早期収縮」を引き起こすおそれがあると言われます。ただ、どの程度のポリフェノールを摂ると動脈管早期収縮が引き起こされるのか、まだはっきりとしたことはわかっていません。

厚生労働省などからは妊娠中のポリフェノールに関しての注意喚起はありませんが、1日に1,100~1,200mg以上のポリフェノールを継続的に摂取した場合、胎児動脈管早期収縮をきたす危険性があるとの研究結果もあります。

ポリフェノールは一度に大量摂取しても、その持続効果は2~3時間と短かく、体内に蓄積されないので一度に大量に飲む事は避けてこまめに飲むように意識されると良いと思います。

「カフェインレスのコーヒーを毎日一杯飲んだり、時々あずきのお菓子を食べる」などのご記載の量であれば、全く問題ないです。

〇香辛料やハーブやスパイス
カレーやスープに入っているパセリ、ローリエなどを使用したパスタなどの香辛料を控えるような注意喚起はないですが、妊婦用ではないハーブティや辛さに慣れていない方が極端に辛い物を食べるということは控えていただくと安心です。
いずれにしても、大量摂取を控えていただき、後から心配になるものは摂取しないという事が大切かなと思います。


〇アルコールについて
調味料などに含まれるアルコール量は微量ですし、加熱していないものを摂取したとしても、胎児に影響が出るということは考えにくいです。よって蕎麦を控えなくても良いです。あまり気にしてしまうと食べるものがなくなってしまいますので、栄養バランスに気を付けて摂取できると良いですね。

こちらも参考になさってください。
よろしくお願いいたします。


★妊娠中に控えるべき食材★
【生肉】
有害な寄生虫や細菌(トキソプラズマやリステリア菌)が含まれています。妊娠中は抵抗力がさがり、感染しやすい状態になるため、中心部の赤身がなくなるまでしっかりと加熱調理した肉料理を食べましょう。
例:レアステーキ ローストビーフ 生レバー 馬刺し 鳥刺し ジビエ(野生鳥獣の肉) ユッケ
【非加熱食品】
加熱殺菌されていない食品は、リステリア菌による食中毒を起こす危険性があります。
例:生ハム 生ベーコン 生サラミ スモークサーモン 肉や魚のパテ 未殺菌の牛乳 
【チーズ】
種類によって、加熱処理されているものと、されていないものがあります。日本製のものは加熱処理されているものもありますが、製品によって異なるので、食品表示を確認しましょう。輸入品は加熱処理していないものが多いので、食べないほうが安心です。
・加熱処理されているため食べてもOKなもの
 プロセスチーズ スライスチーズ スティックチーズ
・加熱処理されていないため注意が必要なもの
 ブルーチーズ カマンベールチーズ チェダチーズ モッツァレラチーズ




2023/9/27 21:24

めぐりん

妊娠9週
お返事くださりありがとうございます。
いろいろ知ることができました。またその他注意する食材も教えていただきありがとうございました。

昆布そのものはしっかり気をつけたいと思います。昆布だしを使った煮物は食べて大丈夫とのことですので、昆布そのものは入っていなくても原材料に昆布と書かれたお惣菜やレトルト食品や納豆のたれなども同じように食べて大丈夫でしょうか?一日一個など気をつけるところはありますか?

食べ過ぎや激辛やハーブティーなど気をつけていたら、カレーやスープやパスタなどのお料理は、スパイスやハーブや香辛料が入っていても、普通の食事の範囲でしたら食べても大丈夫ということであってるでしょうか? それでもやはりあまり食べないほうがいいですか?

重ねて確認になり申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

2023/9/28 7:15

久野多恵

管理栄養士
めぐりんさん、こんばんは。
原材料に昆布と書かれたものについて、昆布そのものを食べる事がなければ、ヨウ素の含有量としてはそこまで多すぎるということはないです。
実際のヨウ素量が不明なので、1日何個という具体的なお伝えは難しいですが、多くの量を摂取するわけではないので、昆布そのものを食べないように意識しておけばよろしいかと思います。

カレーやスープやパスタなどのお料理は、スパイスやハーブや香辛料が入っていても、普通の食事の範囲でしたら食べても問題ないですよ。
ただ、食べたことで後々まで心配が残るのであれば、控えていただくと心の安心につながるとは思います。
よろしくお願いいたします。

2023/9/28 21:49

めぐりん

妊娠9週
たくさん教えていただきありがとうございました!
よくわからなくて食べるのが不安なものが多かったのですが、こまかく教えていただき、食べれるものが増えそうです。
教えていただいたことに気をつけながら、バランスよく食事をとっていきたいと思います。
ありがとうございました!

2023/9/29 8:18

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