3回食開始後の体重増加

はなちゃんさん、こんにちは。
ご相談ありがとうございます。
11か月のお子さんの体重増加についてお悩みなのですね。
現在の食事と授乳の状況や成長曲線の画像もありがとうございます。

以下ご質問にお答えしていきますね。

①離乳食はあげたら食べるものの、ご飯半分の合計50gくらいまで減らしても足りている感じです。
また、食べているうちに椅子から脱走します。ギリギリ椅子に座っていられるのは40〜50gくらいまでです。
いまのままの量がいいのか、少し減らしたほうがいいのか、どうしたらいいでしょうか？

⇒現在は50g程度食べているのですね。
食事量は減らさずにできれば今のまま継続して、今後徐々に増やしていけると良いでしょう。
9～11か月頃になると、離乳食は1日3回になり徐々に栄養源が母乳やミルクよりも離乳食で多く摂るようになってきます。離乳食を目安量程度食べると、1日に必要な栄養やカロリーの約60～70％を離乳食から摂るようになります。
授乳回数は母乳もミルクも1日5回（食後3回＋朝・夜）くらい。
ミルクの量ですと1日500～700mlが目安です。

また、完全母乳栄養で育てているお子さんの場合、9か月以降になると貯蔵鉄が不足してくるので、鉄欠乏性貧血のリスクが上がってくる傾向がありますので、離乳食からの栄養摂取が大事になります。
少食なお子さんの場合、できるだけタンパク質のメニューから先に食べてもらうようにしたり、鉄分を含む食材が苦手なお子さんであれば、離乳食に育児用ミルクを加えたメニューなどを取り入れると貧血の予防に効果的です。
体重増加が心配な場合には、食事に少量の油脂を加えて、食事量は増やさずにカロリーだけアップさせる方法もオススメです。


②市の離乳食相談で日中のちょびちょび飲みはお腹を満たしてしまうから止めるように言われたのですが、まだ歩けないので家で遊ばせることが多く、気を紛らわせて授乳回避するのがなかなか難しいです。
なにかいい方法はありますでしょうか？
そもそもらちょびちょび飲むのはやめさせた方がいいのでしょうか？

⇒たしかに頻回授乳をすると常に血糖値が高い状態が続くため空腹感を感じにくく、離乳食をあまり食べなくなってしまうことがあります。
離乳食をよく食べてもらうためには、しっかりとお腹を空かせることが大事なので、授乳や離乳食の時間は決めて、大体3～4時間ほどあけるとお腹がしっかり空いて離乳食を食べてくれやすくなります。

食後の授乳はお子さんが飲みたがるだけたっぷり飲ませてあげて良いので、食後はしっかり飲んでもらい、そのあとはできるだけ頻回授乳させないようにできると良いですね。
授乳については助産師の専門分野になりますので、頻回授乳を控える方法などについては、ぜひ助産師さんの方にもご相談なさってみてくださいね。


③体重増加を適正にするためには離乳食と授乳どちらで調整する方がいいのでしょうか？

⇒9か月以降になると、乳汁栄養メインだと必要なカロリーや栄養を補えなくなってきますので、できるだけ離乳食の比率を増やした方が体重は増えやすくなります。
ただ、赤ちゃんの時期はお子さんによって離乳食よりも母乳やミルクが好きなお子さんも、その逆パターンのお子さんもおり様々です。
お子さんの成長曲線を拝見しますと、出生時から曲線のカーブに沿って緩やかに体重増加できているご様子ですので、今の増加ペースで特に問題ありません。

1歳まではまだ乳汁栄養もある程度必要ですので、少食なお子さんの場合にはまずは先に離乳食、そのあとに授乳の順番で食べてもらうことは継続しつつ、お子さんがより摂りやすい方法で栄養を摂っていただいても構いません。
卒乳することで急に食事量が増えるお子さんも多いので、今はこういう時期と思って、離乳食の量についてはお子さんのペースに合わせ、長い目で見ていてただいて大丈夫かと思います。

1歳以降になったら1日3回の食事と補食（おやつ）で1日に必要な栄養のほとんどを摂るようになってきますので、お子さんのご様子を見ながら徐々に授乳回数を調整していけると良いでしょう。

またお困りの際にはお声掛けください。
どうぞよろしくお願いいたします。

そうなのですね。1回70g食べてくれるようなら、離乳食を増やしてあげると良いと思います。
体重増加ペースは増えますが、成長曲線の範囲内であれば健康上問題ありませんし、この先お子さんの発達とともに活動量が増加してくると、体重増加のペースは緩やかになってくる場合が多いです。
離乳食は月齢の目安量程度までの量であれば、お子さんの食欲に応じて増やしてあげて大丈夫ですよ。