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完了期におけるフォローアップミルクと牛乳の総量について

yaputa3
手元の育児書に、この時期「ミルクや牛乳は1日200~300㎖が目安」と書いてあるのですが、これはフォロミと牛乳を合計してこの量に収めるべきということでしょうか。また、これを日常的にオーバーした場合、どのような問題があるのでしょうか。あるいは、1日当たりのたんぱく質量として妥当な範囲に収まっている限りは特に問題ないのでしょうか。

と言うのは、家庭では既に育児用ミルク(哺乳瓶)は卒業し牛乳に完全移行しており、フォロミは一切飲ませていないのですが、今月から通い始めた保育園でフォロミを計400㎖(2度の食後の合計)与えられます。これだけで300㎖はゆうにオーバーしている上、これまでは牛乳を家庭で料理に使ったり飲ませたりしているので気になっています。

なお、家庭では既に完了食ですが、うちの子の保育園では後期食から完了食の切り替え時期は1歳3か月らしく、うちの子は今月入園のため、様子見で後期食になっているようです。また、フォロミを飲ませないでもらうという選択肢はあるのかと思い、それとなく相談したところ、「後期食は量が少ないためお腹が空いて泣いてしまうから(←うちの子は食欲旺盛です)難しい」といった主旨の回答でした。そのため、保育園でも完了食に移行してもらうまで(おそらく今月いっぱいは)フォロミは飲み続けることになりそうです。

ちなみに、1日400㎖(1回200㎖×2回で)がフォロミ単体では1歳3か月の標準的な量だということは理解しています(メーカーサイトを見るに)。

伺いたいことを上手く説明できたか自信がないのですが、よろしくお願いいたします。

2020/9/11 19:57

久野多恵

管理栄養士
yaputa3さん、こんにちは。
ご相談頂きありがとうございます。

育児書に記載されている量は、あくまでも目安量ですので超えて飲んでいたとしても、特に問題はありません。

ミルクと同様に1日牛乳を1L以上飲んでいるというお子様も時々いらっしゃいますが、そのような場合は、体重増加に直結したり、たんぱく質の摂りすぎに繋がる事も考えられます。少し多めに飲まれるのであれば、牛乳よりもたんぱく質が少ないフォローアップミルクがお勧めです。

育児書によって目安量には多少の違いはありますが、乳製品は、1日300~400ml程度を目安にと言われますよ。
保育園でフォロミを400ml飲んでいて、ご自宅で牛乳を料理に使用したり、飲んだりしているとの事、体重増加が著しいという事がなければとくには問題ありません。  フォロミは1歳~3歳のお子様の不足しがちな栄養を補強する為にはとても良いものなので、牛乳ではなく3歳くらいまでフォロミで継続される方もいますよ。1日400ml与える事自体は良いと思います。 ただ、哺乳瓶ではなくコップやストローであげるようにしましょう。
フォロミが今月いっぱい続くのであれば、ご自宅では積極的に乳製品を進めなくても良いと思います。

保育園でのフォロミが無くなったら、ご自宅で牛乳やフォロミやヨーグルトやチーズなどの乳製品をで300~400g程度を目安に摂取していくようにすると安心ですね。 よろしくお願い致します。

2020/9/12 11:59

yaputa3

1歳3カ月
早速のご回答ありがとうございます。

保育園でのフォロミ400㎖+家庭での牛乳X㎖でも「体重増加が著しいという事がなければとくには問題ありません」とのこと、安心しました。

逆に、「保育園でのフォロミ400㎖+家庭での牛乳X㎖」のように乳製品をしっかりとっていても、魚や肉を特にセーブする必要はないという理解でよいでしょうか?(もちろん常識の範囲内でですが)

また、少し話が逸れるかも知れませんが、子供の「増量」を目指すにはどの栄養素を増量して食べさせるのが良いのでしょうか?あるいは、ご飯も、肉や魚や大豆食品も、野菜も、それぞれを少しずつ増やすのが良いのでしょうか?

と言うのは、実は昨日久々に身長体重を測ったのですが、3か月半前と比較し身長は4~5センチ伸びた反面、体重が横ばいなことがわかり、食事を見直さなければいけないと思っています。

心当たりとしては、食べさせ過ぎは乳幼児突然死症候群の一因になり得るというのを読んで、子供がもう少し食べたさそうな素振りをしても、標準とされる量(例えばご飯なら80g)から増え過ぎないように気を付けていた点があります。
(多くて1割増くらいを限度としていました。ここ半年ほど、食事を残したのが1,2回あるかどうかで毎回完食していたというのは、逆に足りていなかったということなのでしょうか・・・)

よろしくお願いいたします。

2020/9/12 16:49

久野多恵

管理栄養士
yaputa3さん、お返事ありがとうございます。

保育園でフォロミを400mlを飲んでいたとしても、魚や肉類をセーブしなくても大丈夫です。

食品摂取基準によると、1~2歳のカルシウム推奨量は、男児450mg/日、女児400mg/日となります。

フォロミによって成分の違いは多少ありますが、フォロミ400mlでおよそ364mgのカルシウムが摂取できます。 これだけではカルシウムの推奨量に届きませんので、その他の食品からカルシウムを補強するのも大切ですし、推奨量は超えてしまっても大丈夫です。 乳幼児期は耐容上限量というものが定められていませんが、通常に食事で摂取する分には問題ないという事になります。

お子様の体重増加を期待したいのであれば、主食を中心に増やしてあげると良いです。 野菜は低カロリーですし、たんぱく質は摂りすぎない方が良いので、エネルギー源となる炭水化物を増やしてあげて良いと思います。 

お子様の発達は一定ではないので、身長が伸びる時期があったり、体重が伸びる時期があったりと色々推移します。 体重が増えていなくても身長が伸びているのであれば、ひとまず成長はしているので過度の心配はいりませんが、食事をセーブしているのであれば、ご飯量を増やしたり、おやつでも主食の代わりとなるパンやホットケーキ、コーンフレーク、おにぎり、ふかし芋などを与えて良いと思います。

月齢別の目安量はありますが、これはあくまでも目安量です。この量にしなくてはいけないという標準量や規定量ではありませんので、個々のお子様の発達や活動量に合わせて増減してあげて大丈夫ですよ。
目安としては、お子様の身長と体重が成長曲線のカーブに沿った伸びをしているかという所確認しながら継続的にみていけると良いですね。

2020/9/13 11:15

yaputa3

1歳3カ月
お忙しい中、詳しいご説明をありがとうございます!
ご助言どおり主食中心に増やして食べさせようと思います。

他方、「たんぱく質は摂りすぎない方が良い」とのこと。
ずばり、たんぱく質の適量は1日何グラム程度なのでしょうか?。

と言うのは、ここ数日この疑問の答えを探そうと、厚労省が取りまとめた「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を見たりしているのですが、推奨量や目標量など用語が色々あって、結局1日当たりどの程度が適量(不足もせず、かと言って過剰摂取による健康被害の心配もない)なのか、正しく読み取れている確信が持てません。

私が現時点で「こういうことかなあ・・・?」と思っている解釈は、ざっくりとは次のとおりなのですが、大きな思い違いなどないでしょうか。
補足や修正など何でも構いませんので、恐れ入りますがコメントいただけたら幸いです。
(おかしな質問かも知れず申し訳ないのですが、「推奨量」とか「耐容上限量」などの用語を交えた質問に答えていただけそうな人が周りに見当たらず悩んでいました・・・。)

「推奨量(1歳男児の場合20g/日)を目指すと不足のリスクが0ではないため、それは確実に超える量が望ましい。片や、摂りすぎについては、耐容上限量が定められていないものの目標量の上限、つまり、1~2歳男児の場合、48g/日を超えない方が無難(超えなければ健康被害が懸念される過剰摂取とまでは一先ずならない)。これらのことから、1~2歳男児の場合のたんぱく質は、目標量である31~48g/日の範囲内となるように日々の献立を組むのが良い。また、この範囲に収まっている限りは、「授乳・離乳の支援ガイド」記載の1回(1食)当たり目安量を超えたたんぱく質源(例えば1食に肉20gと牛乳80㎖)を摂取していても特に問題ない。」

【ご参考:以下、全て厚労省の㏋です。必要に応じご参照ください。】

◎「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
 各論「1-2 たんぱく質」→主に116、126ページをご参照ください。
 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf

◎「授乳・離乳の支援ガイド」→34ページをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html

2020/9/13 15:55

久野多恵

管理栄養士
yaputa3さん、お返事ありがとうございます。

たんぱく質についてのご相談ですね。
日本人の食事摂取基準を見て頂いているのであれば、説明しやすいです。 
こちらのコーナーでは、添付して下さった国の基準でもある「日本人の食事摂取基準」、「授乳・離乳の支援ガイド」をもとにあらゆるご質問にお答えさせて頂いています。

yaputa3さんは専門職さんなのですか? ここまで調べていらっしゃるのはとても素晴らしい事ですね。 お母さんの愛情深さがとても感じられます。

ご質問についてですが、「授乳・離乳の支援ガイド」に記載されている、たんぱく質の目安量は、それぞれのたんぱく質そのものの重量です。 魚であれば、実際に与える量の目安が記載されています。

一方、日本人の食事摂取基準に記載されている、たんぱく質は、たんぱく質の食材に含まれるたんぱく質量での記載になっています。 
「日本食品成分表」というものがあり、その食材に含まれる栄養素が細かく記載されています。「日本人の食事摂取基準」や「授乳・離乳の支援ガイド」と同様に管理栄養士にはバイブルみたいなものですが、それをみると、食材に含まれるたんぱく質量が計算できます。

たとえば、鶏のもも肉(皮なし)20gに含まれるたんぱく質量は、3.8gとなります。(たんぱく質の種類によって多少のたんぱく質の量は違いますが、大体これくらいのたんぱく質量で目安量を合わせています。) 牛乳100ml中に含まれるたんぱく質量は3.3g、フォロアップミルク100ml中に含まれるたんぱく質量は2.0gとなります。

例えば、目安量通りたんぱく質をお食事で3回摂取し、フォローアップミルクを400ml、牛乳を100ml程度を摂取した時のたんぱく質量は、22.7gとなります。 

これは1~2歳児の推奨量程度になりますが、実際には、ご飯やその他の食材にもたんぱく質は含まれています。 例えば普通のご飯80gに含まれるたんぱく質量は、2.0gです。 

食事を目安量通り食べていて、牛乳やフォローアップミルクも飲むなどの習慣があっても、1日に摂取するすべての食材のたんぱく質量を合わせると、通常でしたら目標量の31~48g/日程度には治まっているという事になります。

「推奨量」「耐容上限量」などの概念は、「日本人の食事摂取基準」の4ページ~をご覧くださいね。
 
たんぱく質は「目標量」で見ていきますが、126ページをご覧いただくと、1~2歳児は13~20%と記載があるのはわかりますか?
これは、全体のエネルギーの13~20%のエネルギーをたんぱく質から摂取するという意味です。
例えば、1~2歳男児の推定エネルギー必要量は、950kcal/日(84ページ参照)ですが、これの13~20%のエネルギー(カロリー)をたんぱく源から摂るという事になります。 たんぱく質は1g当たり4kcalで計算するという決まりがありますので、950kcalの20%のエネルギーは、190kcalですよね。 これをたんぱく質の4kcalで割ると、四捨五入して48gとなります。 同様にして15%を計算すると、31gとなります。
これを根拠に、31~48gという目標量が設定されています。

複雑な説明になりましたが、たんぱく質についてお分かりいただけたでしょうか?

これを根拠にして考えると、yaputa3さんがお考えのたんぱく質のへの解釈はおおむねその通りとお考え頂いて大丈夫です。
1食のたんぱく質量を超えたとしても、目標量の31~48g/日の範囲内となるようにすれば問題ありません。 ただ、細かく考えなくても、過度にたんぱく質を摂るような事がなければ、目標量を大きく超えてしまうという事は考えにくいです。
また何かご不明点ありましたら、お声掛け下さい。 

2020/9/13 22:11

yaputa3

1歳3カ月
お忙しいところ毎回迅速かつ丁寧なご回答をありがとうございます。

そうですよね。。
資料の添付はについては失礼しました、「釈迦に説法かな」とは思いつつ、念のためということでしてしまいました。
(ちなみに私は専門職などでは全くなく、ただの事務職です。)

私の解釈は概ねそのとおりとのこと、安心しました。
ご説明も非常に詳しくわかりやすく、ここしばらくもやもや悩んでいたことの答え合わせがやっとができ大変助かりました。
相談させていただいて良かったです!
(もっと早く先生にご相談していれば良かったです(笑))

一人目の子ということもあり、恐らく今後も疑問にぶつかることがあると思います。
その時はまたご相談させていただこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
改めましてこの度はありがとうございました!

2020/9/14 14:57

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