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帝王切開時の麻酔について

ゆき次郎
初めて相談させていただきます。
34週の検診で逆子が治らず帝王切開がほぼ決定しました。
カルテに「全麻」と書いてあり、そのときはよくわかっていなかったのですが、後々調べると全身麻酔で帝王切開はあまりないケースみたいで…
次の検診が入院前最後になるので、麻酔の話は聞こうと思っていますが、だんだん不安になってきました…
全身麻酔での帝王切開になる理由などあれば何か情報をいただけるとありがたいです…(ケースバイケースだと思いますので、よくある一般的な理由でも教えていただけるとありがたいです)
妊娠前に子宮内膜症の手術を全身麻酔で行ったのですが、術後の酸素吸入がとても気持ち悪かった経験もあり、全身麻酔が不安で仕方ないです。
どうぞよろしくお願いいたします。

2022/6/15 21:18

古谷真紀

助産師
ゆき次郎さん こんにちは。

帝王切開を受ける際の麻酔について心配されていらっしゃるのですね。

本来、診察している医師などの医療スタッフから回答すべき内容ですが、ゆき次郎さんに合併症等がなく妊娠経過が順調であることを前提に、一般的な見解を回答させていただきますね。

帝王切開術の麻酔には大きく分けると2種類の麻酔方法があり、脊髄幹麻酔と全身麻酔があります。
脊髄幹麻酔には脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔などが含まれ、いわゆる下半身のみの麻酔となります。

計画的に帝王切開を行なう場合は、児への影響が少ない脊髄くも膜下麻酔あるいは硬膜外麻酔、もしくはこの2つを合わせて行うことがあります。赤ちゃんが産まれた後の処置で母親にとって必要となった場合には全身麻酔に切り替えることもあります。

母子の生命に危険が及ぶ緊急時には、麻酔がかかるまでの時間を短縮するため、最初から全身麻酔で帝王切開術をすることもあります。また、母親の身体の状態によって、脊髄幹麻酔よりも全身麻酔のほうが負担が少ないと判断された場合には、計画的な帝王切開であっても全身麻酔を行うケースもあります。

「後々調べると全身麻酔で帝王切開はあまりないケースみたいで…」とありますが、これは一般の方が入手しやすい情報の中だけの話と思います。産婦人科としては日常的に発生し得るケースなので珍しくはありません。

通常、帝王切開術に限らず、病院で手術を受ける前には、担当医や麻酔科医、看護師などから手術や麻酔に関する説明の予定が組まれるはずです。また、手術に備えて、必要な検査(採血、心電図、胸部レントゲン等)も計画的に行なわれるのが一般的です。

カルテに「全麻」とあったとのことですが、これが確定的なものなのかどうか、なぜその記載があったのかはこちらではわかりませんので、麻酔について疑問や不安があれば、必ず担当医へ質問してみてください。

また、過去に受けた手術時の麻酔で辛い思いをされた経験があれば、それは事前に医師へ伝えましょう。
「術後の酸素吸入がとても気持ち悪かった経験もあり」とありますが、これはおそらく酸素吸入そのものが原因ではなくて、麻酔に伴うよく起こり得る合併症(吐き気、嘔吐、低血圧等)と思います。合併症は、どの麻酔でも起こり得る可能性があるため、どのように対処していくか(例:同じ麻酔薬の使用を避ける、吐き気を抑制する薬を併用する)などを事前に確認しておくと安心かと思います。

直接診療に関わっていない医療者が言えることはここまでですので、次回の健診までに質問したいことをまとめておくことをおすすめします。また、どうしても不安が強くなるようでしたら、健診より前にかかりつけ医へ一度電話などで相談されてもよいと思います(※健診時以外に電話対応しているか否かは施設によって異なります)。

web上で検索してたまたま辿り着いた情報や、語り継がれる個人の体験談は、必ずしも正しい医療情報とは限りませんし、ゆき次郎さん個人に当てはまるものとは限りませんので、鵜呑みにしすぎず、質問や疑問はかかりつけ医へ直接相談してくださいね。

2022/6/16 14:58

ゆき次郎

妊娠35週
古谷さま

この度はご回答ありがとうございました。
返信が遅くなり申し訳ありませんでした…
診療に関わることなのに質問をしてしまったのにも関わらず、ありがとうございました。
全身麻酔での帝王切開も珍しいわけではないとのこと、ホッとしました。
(赤ちゃんが産まれた瞬間に出会えないのは寂しいですが…)
麻酔についての不安点や疑問点は検診までにしっかりまとめて先生に質問したいと思います。
心が楽になりました。本当にありがとうございました!

2022/6/18 9:35

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