オリーブオイルについて。

しっぽ
こんにちは。
いつもお世話になっております。
妊娠8ヶ月30週4日目の初妊婦です。

食事についての相談なのですが、
サイトでオリーブオイルは妊婦さんにもいい効果が期待していると書かれていました。
今まで、ごま油を使っての調理をしていたのですが、ごま油よりもオリーブオイルを使った方がいいのでしょうか?
また、オリーブオイルは妊娠中、どのような良い効果を与えてくれるのでしょうか??

2021/10/7 13:33

一藁暁子

管理栄養士
しっぽさん、こんにちは。
ご相談ありがとうございます。
妊娠中の油脂の摂取について、オリーブオイルとごま油どちらが良いのかとのご質問ですね。

結論から申し上げますと、妊娠中だからこそオリーブオイルが良い効果をもたらすわけではなく、妊娠中に限らずのお話になるのですが、油の成分としてはごま油よりオリーブオイルの方が健康効果は高いといえます。
しかし、ごま油が身体に悪いわけではありませんし、どちらもカロリーは1gあたり9kcalありますので、体に良い油でも摂りすぎると中性脂肪やコレステロールを増やし、肥満や脂質異常症のリスクを高める可能性もあります。
ごま油にも料理の風味を高めたり良い点はありますので、どちらも適度にバランスよく摂っていただくことをおすすめします。

油の主な成分は「脂肪酸」で、脂肪酸は大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。
簡単な判別方法としては、飽和脂肪酸は常温で固まっている油(ラードやバターなど)、不飽和脂肪酸は常温でもサラサラした液状の油(サラダ油、ごま油、オリーブ油など)に含まれています。

飽和脂肪酸の摂りすぎはLDLコレステロールを増やし、脂質異常症や循環器疾患のリスクを高めることがわかっていますので、普段から脂っこい料理やファストフード、洋菓子などをよく食べる方は特に飽和脂肪酸の摂りすぎに注意が必要です。

不飽和脂肪酸とは、植物や魚に多く含まれオレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸の3種類があり、それぞれLDL(悪玉)コレステロールを減らしたり、HDL(善玉)コレステロールを増やしてくれる効果が期待できます。

オリーブオイルにはオレイン酸(オメガ9系脂肪酸)が含まれており、血中のLDL(悪玉)コレステロールだけを下げ、生活習慣病を予防する効果があると言われています。酸化しにくい油なので、長期保存や加熱調理に向いています。

ごま油にはリノール酸(オメガ6系脂肪酸)が含まれており、コレステロールを下げる効果があります。
しかし、HDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールの両方を下げてしまうので、摂りすぎには注意が必要です。

魚の油や亜麻仁油、えごま油などにふくまれるα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)は、体内でDHAやEPAに変化します。これらは動脈硬化や血栓を防いだり、血中の中性脂肪を減らすなどさまざまな効果があると言われています。
しかし、現代人は魚の摂取量が減少傾向にあるため、不足しやすい脂肪酸だといわれているので意識して摂りたい油になります。
また、これらの油は加熱に弱く酸化しやすいので、できるだけ生で摂ることが推奨されています。

説明が長くなってしまいましたが、妊娠中は特に母体やお腹の赤ちゃんにもできるだけ身体によい食事を摂っていくことが大切になりますので、
できるだけ不飽和脂肪酸を意識して摂るようにして、その中でも、オリーブオイルや不足しがちなαリノレン酸(魚油、亜麻仁油・えごま油)を積極的にお食事に取り入れていただくのが良いかと思います。

ご参考までに、どうぞよろしくお願いいたします。


2021/10/8 8:59

しっぽ

妊娠30週
なるほど。とてもためになりました。
ご返答ありがとうございます!試していきたいと思います! 

2021/10/9 10:11

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