適正摂取カロリーと妊娠糖尿病対策

ねこまるさん、こんにちは。
ご質問ありがとうございます。
妊娠中の摂取カロリーと妊娠糖尿病対策についてのご質問ですね。

現在主治医からは＋7～10㎏の範囲内で体重管理するようにいわれているのですね。
赤ちゃんの成長とともに胎盤や羊水も増加していきますので、母体のある程度の栄養摂取と体重増加は必要になりますので、現在＋5.2㎏の増加量でしたら問題ない増加ペースかと思いますよ。

厚生労働省からも妊娠前BMIが18.5～25未満の妊婦さんの体重増加目安は7～12kgとされていますので、赤ちゃんにしっかり栄養をとどけるためにも、このくらいまでは体重を増やしていけると良いと思います。

日ごろのお食事もアプリを使って摂取カロリーを調整されているとのことで、とても努力されていますね！
玄米やオートミールを摂ったり、夜遅い時間には食べないようにしたり、適度に運動もされていて、とても素晴らしいと思います。
これらの取り組みは血糖コントロールを良好にしたり、体重コントロールにもとても効果的ですので、ぜひ継続してくださいね。

摂取カロリーの目安については、1日1200kcalだと少ない印象です。活動量が少ない（座っている時間が長い）18～49歳女性の推定エネルギー必要量は1700kcal／日ですので、最低でもこのくらいのカロリーは摂っていただいて問題ないと思います。

また、上記に推定必要エネルギー量には、以下の妊娠期別のエネルギー付加量がプラスされます。
【各妊娠期に応じたエネルギー付加量】
・妊娠初期(16週未満)：+50kcal
・妊娠中期(16～28週未満)：+250kcal
・妊娠末期(28週以降)：+450kcal
・授乳期：+350kcal

ねこまるさんは現在27週の妊娠中期なので、妊娠前または初期のお食事から+250kcalを足したの食事量が目安になります。
具体的に1日に何をどれだけ食べるとよいのかは、厚生労働省のこちらのパンフレットをぜひ参考にしてくださいね。

★妊産婦のための食生活指針（厚生労働省）
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b01.pdf

★妊産婦のための食事バランスガイド
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf

妊娠中の体重コントロールは、赤ちゃんや母体の健康のために必要な栄養はしっかり摂りつつ、余分なカロリーは抑えることがポイントになりますので、現在もすでに色々と取り組まれているかと思いますが、体重増加に影響が大きい油や糖分の摂りすぎには今後も気をつけていきましょう。

食後に眠くなるのは、血糖値の影響だけが原因とは限らないのですが、炭水化物に偏った食事をしていたり、朝食欠食や早食いなども一因として考えられますので、欠食せずに1日3食規則正しく食べることと、主食（炭水化物）と一緒にタンパク質と野菜などのおかずも摂ることも心がけてみてくださいね。
主食・主菜・副菜とバランスよく食べることで、栄養素が相互に働きあって代謝が促されます。

また、野菜やきのこ、海藻類などに多く含まれる食物繊維は、食後血糖値の上昇も抑えてくれるので、ぜひ毎食しっかり、1～2皿分は食べるようにしましょう。
食物繊維を含むのおかずは、食事の一番最初に食べると血糖値の上昇を緩やかにしてくれ、腹持ちも良くなる効果を得られます。

色々と書きましたが、どれも完璧にやろうとするとご負担が大きいと思いますので、できそうなことを試しながらご自分に合った方法を探してみてくださいね。
長く続けるコツは適度にご褒美も必要です。たまには好きなものも食べて、次の食事や翌日の食事で上手く調整するなどして無理のないペースで取り組んでいきましょう。

また気になることやご不安なことなどありましたらご相談くださいね。
どうぞよろしくお願いいたします。