妊娠糖尿病での食事管理

あも
先日50g負荷試験を行ったところ1時間後血糖値が200となり妊娠糖尿病と診断されました。
病院では3食炭水化物を食べてお菓子やジュースをやめることといわれているだけで他の指導がなく、炭水化物をどれぐらいとっていいのかがわかりません。
またまだ若干つわりがあり1度に多くの量を食べることができない場合は分割食にするのが良いのでしょうか?
ご回答いただければ幸いです。 

2020/7/12 0:37

一藁暁子

管理栄養士
あもさん、こんにちは。
ご相談ありがとうございます。

妊娠糖尿病と診断され、お食事の内容に悩まれているのですね。
つわりもある中、今後何をどれくらい食べればよいのかご不安なお気持ちかと思います。

妊娠糖尿病の食事療法の目的は
「お母さんの血糖コントロールを良くすること」
「赤ちゃんの成長に必要なエネルギーや栄養素を摂取すること」です。
そのため、極端な糖質制限や食事制限は行わう必要はありません。
主食・主菜・副菜とバランスよく食べることがとても大事になります。

以下、妊娠糖尿病の食事のポイントをご説明いたしますね。

まずは、あもさんの妊娠前のBMIと標準体重を計算して、1日に必要なエネルギー量を計算します。
計算式は以下の通りです。
・BMI=妊娠前体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
・標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

☆妊娠前体重がBMI 25以下の場合
標準体重×30kcal/kgに、妊娠初期、妊娠中期、妊娠末期に付加した量とします。
【妊娠期別のエネルギー負荷量】
妊娠初期(16週未満) +50kcal
妊娠中期(16~28週未満) +250kcal
妊娠初期(28週以降) +450kcal

☆妊娠前体重BMI25以上の場合
妊娠全経過を通して、標準体重×30kcal/kgとし、必ずしも付加量を加える必要はありません。


食事は主食で炭水化物、主菜でタンパク質や脂質、副菜でビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することで代謝が循環し、母体や赤ちゃんに効率的に栄養をいきわたらせることができます。

何をどれだけ食べると良いのかは、イラスト入りで分かりやすく説明している妊産婦さん向けの食事バランスガイドも参考にしてくださいね。
【妊産婦のための食事バランスガイド:厚生労働省】
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b01.pdf


食事回数については、食事時間を決めて一日の適正エネルギー量を3等分~6等分に分けて食べるようにします。
つわりで一度に多く食べられない時は朝・補食・昼・補食・夕・補食といった感じで6回に分けても大丈夫です。(遅い時間に食べると血糖値が上がるので、夕食後の補食は21時までには食べるようにしましょう。)

一回の食事量が多すぎても少なすぎても血糖は安定しにくいので、まとめ食いや炭水化物のみの食事は避けるようにしましょう。

お食事は野菜・きのこ・海藻類など食物繊維の多い食品を先に食べて、ゆっくりよく噛んで食べるようにすると血糖値の急上昇が抑えられます。
医師から許可があれば食後に軽い運動を行うのも効果的です。

補食は砂糖の入った甘いものやスナック菓子など糖質や脂質の多いものよりも、
牛乳や無糖ヨーグルト、チーズ、お豆腐、豆乳、小魚、ナッツ、するめなど
糖質が少なく適度にタンパク質やビタミン・ミネラル・食物繊維が含まれている食品のほうが血糖が上がりにくく栄養も摂れるのでおすすめですよ。

また何かわからない点やご不安なことなどありましたらご相談くださいね。
よろしくお願いいたします。


2020/7/12 11:52

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