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離乳食(スプーン)拒否 BLW導入について

めぴこ
 初めまして。お世話になります。 離乳食について悩んでおり相談させていただきました。
  今子供は生後6ヶ月4週目で離乳食は生後5ヶ月1週目に初めましたが、全く食べません。1さじがやっとです。完母(生後3ヶ月から哺乳瓶拒否)で体重増加や成長は順調です。 離乳食を初めてから約1ヶ月、
 ・スプーンを変える
・甘みのあるもの(果物やサツマイモ)をあげる
 ・空腹時にするまたは空腹時を避ける
・時間を変える
・人を変える
・指であげる
・場所を変える(ハイチェア、バンボ、膝上)
と試せるものは色々と試してみましたが、ほぼ口を閉じて受け付けません。笑わせて口を開けたところにスプーンを差し込んでみたりしていますが、とても嫌そうな顔をしてほとんど吐き出されます。そのような状況なので二回食にも進められておりません。
 おもちゃなどは舐めるので、食べさせられることが嫌なようです。このままだと親子共々食事が楽しくなくなってしまうと思っていたところ、新聞記事で田角勝先生の手づかみ離乳食というのを見かけ、そこからBLWという離乳方法があることを知りました。赤ちゃん主導で食材を渡してかじったり舐めたりするのを見守るのは良さそうですが、アレルギーが心配です。なかなか踏み切れず6ヶ月も終わりに近づき焦っております。  
 アレルギーのこと等を考えると無理にでもピューレ状のものをスプーンで食べさせる方法をとったほうがいいのでしょうか?  
 BLWのように、子供に任せて茹でた野菜などを渡してみるのもありなのでしょうか?
  他になにか対策方法はありますでしょうか?  
 そもそも、こういった相談は小児科に行った方がよいのでしょうか?(アレルギー専門の小児科?小児歯科?)  

 どこに相談していいのか分からず、離乳食について沢山ご回答されていた久野先生に相談させていただきました。  
 長文乱文大変失礼致します。お忙しいところ申し訳ございませんがご回答いただけると幸いです。

2020/11/19 1:57

久野多恵

管理栄養士
めぴこさん、こんばんは。
ご相談頂きありがとうございます。

6カ月のお子様のBLW導入についてのご相談ですね。
まず他の方も見ていらっしゃるので、BLWについて説明させて頂きます。

BLWとは、「Baby led weaning」の略です。Baby(あかちゃん)がLed(主導の)Weaning(乳離れ)
と訳し、赤ちゃん主導の食事を進めるというものです。
これはイギリス発祥の考え方で、イギリスで進められる赤ちゃん主導の食事システムです。

BLWは、赤ちゃんが自分で食べる順番や量、ペースを決めて、赤ちゃん自身が食べるまで待つという考えです。スプーンで食べさせたり、裏ごしをする必要はないとしています。

上記の様な内容の記事をご覧になったのだと思いますが、この方法はメリットもあればデメリットもあるように思います。
日本で進められる「離乳食」とイギリス発祥の「BLW」で大きく違う点は、離乳食は食べるものは大人が選び、BLWは食べるものは子供が選ぶという所だと思います。

お子様の意志を尊重して、お子様主導の食事を勧めるというのは離乳食でも推奨しています。ただ、その時期は離乳食においては、個人差があるとしています。離乳食初期や中期頃から自ら食材を掴みたいと意欲のある子もいますし、離乳食後期になっても1歳を過ぎても自分で食材を触りたがらないというお子様もいます。触りたい意欲が強いお子様に対しては意志を尊重して、大いに触らせてあげて良いですよというアドバイスはしています。

BMLは赤ちゃん自身が選ぶという理由があるので、食べてくれない事で親が悩むという事は少なくなりそうですね。 お母さんの気持ちの面での負担感を考えると、この点はメリットだと思います。

ただ、心配な点として、自分で掴んで食べるという事から調理法や与える食材が限られてくるという事、赤ちゃんが選ぶので栄養バランスがとりずらい事、誤嚥の危険性がある事、少量から少しずつ試せないのでアレルギーの心配がある事、テーブルや床下が汚れるのでそれをどこまで許容できるか、汚れる事で逆にストレスにならないか、などのデメリットもあげられると思います。

離乳食の考え方にも、親は強制はせずに、子供の意志を尊重してあげるという所は言われているので、基本的な考え方は同じだと思います。 また、離乳食を進めるうえで、お母さんの気持ちのモチベーションを維持するという事もとても大切な要素であり、それが食の進みに関わってくるという事もあるので、お母さんが楽な気持ちで進められるという方法は良いと思います。

国の基準でもある「授乳・離乳の支援ガイド」にはBMLのように進める事を推奨しているわけではないので、私の立場でお勧めする事は難しいのですが、今現在お母さんがとてもお辛い状況であり、こんな考え方もあるんだなと知れたのは良い機会だと思います。

自分の子どもだったらという視点でお話しさせて頂くと、すべてをBMLのように進めるのではなく、アレルギーのリスクの低い食材を目の前に並べてみて、子供本人が自ら興味を持って触ったり、口に持っていく仕草があるのなら、注意深く見守りながら与えてみるかこともあるかもしれません。 
ただ、子供の口腔発達の視点を考えると、舌が巧みに動くようになる前に固形のものをもぐもぐしたりカミカミしたりする事は難しいと思うので、積極的には勧めることは少し怖さが残ります。

1つの案としては、噛み切れなくらい硬い生の野菜スティックにペースト状のものをのせて与えてみるという方法です。(生の人参、筋付きのセロリ、キャベツやブロッコリーの芯など)
実際に今までもスプーンで食べさせられる事を嫌うお子様にはお勧めしている方法でもあります。 生の野菜を使うのは、噛みちぎって食べない様にする為です。生の野菜スティックはあくまでも食具としての使用になりますので、噛みちぎりにくい生野菜を使います。 そしてスティック状にするのは、もし窒息しそうになった時に、大人が引っ張って取り除きやすい様に長く7~8cmくらいのスティック状にします。

BMLにも近い形になりますし、この方法であれば、誤嚥の危険性もなく、大人が選んだ安心なものを与えられるとうメリットがあると思います。

偏食外来のパンフレットにも離乳食の基本を守りつつ、BMLに近い方法で進めている上記のの方法が掲載されています。ご参考までに添付いたします。

★神奈川県立こども医療センター 偏食外来パンフレット3 
 チャレンジ編「「いつから・なにをどのようにたべる?」

http://www.kanagawa-syounihokenkyoukai.jp/images_mt/3mini.pdf
 
どの方法で進めるかは、ご家庭の判断になると思いますので、上記したメリット、デメリットを考慮しつつ、お母さんが納得のいく方法で進めて頂ければと思います。
よろしくお願い致します。

2020/11/19 21:01

めぴこ

0歳6カ月
お忙しい中ご丁寧に回答していただきありがとうございました。
BLWについて不安に思っていたデメリットをしっかりと明記してくださりありがとうございます。自分の頭の中が整理された気がします。
野菜のスティックを使ってみるのはまだ試したことが無かったため、早速明日行ってみたいと思います。
添付いただいたURLも拝見しました。とても参考になりました。
ここ数日離乳食のことばかり考えていたので、相談させていただけて本当に良かったです。試行錯誤しながら、また明日から頑張りたいと思います。
ありがとうございました。 

2020/11/19 23:26

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