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産後1年、今がいちばん辛いです。

SAM
こんにちは。初めまして。カテゴリが違ったら申し訳ないです。誰かに聞いてほしくてこちらを頼らせていただきました。 第一子を出産してから1年が経ちましたが、今が過去1辛い時期だと感じています。一つは体調が優れない日が続いていること、もう一つは情緒が安定していないことです。妊娠出産前から体力には自信がなかったのですが、ここ最近特に体力が削られているように思います。倦怠感がずっと続いていたり、突発的な腹痛下痢があったり、自律神経が乱れているのか急に体がほてったり、ほてったと思えば冷や汗をかいたり寒気がしたり…こんなに頻繁に体調を崩すことがなかったので、メンタルにもきてしまっています。子どもの相手をするのが辛いときもあり、今これを書いている間も夫が面倒をみてくれています。しんどいときには今のように夫が助けてくれるし、義実家も近く頼れる関係であるし、実家も車で楽に行ける距離にあり、育児環境に恵まれていると思うのに頑張れない自分に嫌気がさしています。子どものことは大好きなのに、子どもが生まれて幸せなはずなのに、体調が優れない気分がのらないと逃げてしまう自分は親になるべきではなかったとも思います。 相談という感じの文章にならず申し訳ありません。どうしたら世の中の皆さまのような素敵な親になることができますか。以前わたしがストレスを爆発させてしまったときに、「情緒不安定な母親がいちばんだめ。子どもに悪影響しかない。母親になったんだから少しは変われよ」と夫に言われたことがすごく引っかかっています。

2024/6/1 21:07

前川未歩(神奈川県助産師会所属)

助産師
SAMさん、こんにちは。
ご相談にきてくださって、本当にありがとうございます。よく来てくださいました。自分のことをつらいと口に出すことができましたね。勇気が必要だったと思います。

お子さま1歳なのですね。SAMさんもお母さん1歳ですね。恵まれた環境にあることに感謝ができて、必要な時にSOSを出す力を身につけましたね。お子さまのことも大好きなのですね。でも体調がすぐれないときに育児ができないことが逃げだと感じているのですね。幸せじゃなきゃいけないと思っていたのですね。その気持ちを伝えてくれてありがとうございます。
子どものお世話には体力が必要です。更に育児は24時間365日の命を守る行動です。自分のことが整っていないと、正面から向き合い続けることは本当に大変です。頑張ってきたから、今、1歳を迎えられたのですよ。よくここまでやってこられました。

私たちの身体は、体と心がバランスをとっています。体が繰り返し不調だと、メンタルも揺らぎます。体力がないと自覚されているのですね。子育ては毎日10キロのマラソンを続けるようなものだと言われることがあります。家事もあります。睡眠不足も慣れないことも初めてのことも、やらなきゃいけないことがなくなることはありません。それを続けてきたのです。続けられるんです、母親は。子どものことが大好きだから、お母さんになったから、みんなやってるから、理想のあの人はあんな風にできているから…。頑張れるんですよ。SAMさんも頑張れていたんですよ。

親になってはいけない人はいないですよ。SAMさんをお母さんに選んできたお子さまに失礼ですよ。SAMさんだからお腹にやってきたんです。そんな風に思わなくていいんです。心と体が整ったら、SAMさんのペースでお母さんになればいいんです。

子育てには、自分ではない「子ども」の生活を整えるための、生命維持のための役目もあります。自分のタイミングで食事できない、トイレいけない、休みが取れない、そんな毎日365日でしたね。誰にでもストレスあります。気分もコロコロ変わります。忍耐ばかりの日もあります。情緒不安定を子どもに、言葉や力でぶつけてしまうのはいけないことです。
SAMさんはその気持ちの不安定さを旦那さんに伝えることができました。爆発というエネルギー高めのSOSですが、伝えられました。そのほか、自分の中で発散できる方法を見つける、誰にもネガティブな影響のない方法で解消できるなら、最高に上手なセルフメンテナンスだと私は思います。

お母さんに不調があってもいいです。お子さまにその姿を見せてもいいんです。ママが毎日ずっと笑っていなきゃいけないなんてことはないです。泣いてもいいんだってことも知っておいて欲しいです。

今、もう踏ん張りがきかない、頑張れないことに気がつきました。育児は気分が乗るとか乗らないとかではできないです。お世話はできることもあるかもしれないけれど…。母親も人間です。母親である前にSAMさんご自身です。自分全部を変えることは出来ないし、変わる必要はないです。
でも今は、お母さんを休憩する時間を作ることも大切なタイミングなのかもしれません。母親業を休んで、SAMさん自身に戻る時間、1日10分でも30分でも、自分に必要な時間を手に入れてください。そのために旦那さんがいます。実家も義実家もお近くです。

その準備のために、旦那さんと一緒に産後うつについて調べましょう。産後うつは産後1-2年経ってもかかる可能性がある心の病気です。心の病気と言うと、偏見を含んだイメージがあるかもしれません。でも心にも、風邪のような一時的な病気もあるのです。その専門家が精神科です。治療が必要なのか、生活の工夫で改善できるのか、SAMさんの状態を診断してくれます。
すぐに精神科受診となると、敷居が高く不安に感じる場合には、保健センターの地域の保健師に相談してもよいと思います。どうか一人で抱え込まないでください。

旦那さんに言われた言葉、心の奥まで突き刺さっていて、痛くて痛くて、つらいですね。気軽に頼れなくなったとも感じていらっしゃるように思います。旦那さんが子どもお世話をするのは当然です。二人とも親です、一緒に親になりました。母親は服装などの見た目も、生活も、心の中の心配事も、こんなにも変わりました。「少しは変われ」…、SAMさんの変化を当たり前だと捉えてしまったのですね。自分自身のイラつきで、こんなにも頑張り続けた妻に対してはキツイお言葉だなと私は思います。
気にしないでと伝えるには、簡単には忘れられないことだと思います。SAMさんの実態と全く異なる、事実ではない言葉だと気が付いたら、少し気楽にとらえらる可能性があるかなと思いました…。よろしかったら参考になさってください。

SAMさんの健康と幸福のために、まずは自分自身を一番大切にして欲しいです。そのSAMさんと最も一緒にいてくれるのが旦那さんであることを願います。お大事になさってください。
長文をお読みくださり、ありがとうございました。

2024/6/2 13:20

SAM

1歳0カ月
前川先生 わたしを慮って言葉をかけてくださりありがとうございます。まだ1歳の子どもに対して怒れてきたり、感情を整理できなくて泣いてしまったり…それを見る子どもが困った顔をしていて、また申し訳なくて泣けてきてということが何度もあったのでアドバイスいただければと思い相談させていただきました。ここで先生に話を聞いていただき温かい言葉をいただけて、気持ちが軽くなったように思います。
夫に気軽に頼れないという気持ちはたしかにあって、夫との関わり方もある種のストレスになっています。産後1年経っても鬱症状が出ることがあるのですね…てっきり産後すぐのことだと思っていました。
ふと心配になったので質問させていただきたいのですが、実際のところ親の情緒は子の発達にどのくらい影響を及ぼすものなのでしょうか?ママの笑顔が1番やねと言われることが多いのと、情緒不安定が1番ダメと言われたことがあるので、お忙しい中申し訳ないですが教えていただければと思います。

2024/6/3 0:15

前川未歩(神奈川県助産師会所属)

助産師
SAMさん、お返事ありがとうございます。
お気持ちが軽くなるお手伝いができたとしたら嬉しいです。これもSAMさんができたことを自分で認めることができたからだと私は思います。

実際に、親の感情がどれくらい子どもに影響をするか…、実際のデータは私は持ち合わせていません。ヒトが植物だとすると、親子関係は土壌だと、私は以前聞いたことがあります。その話が今回は参考になるかと思いましたので、伝えさせてください。
親子関係が土壌だとすると、土が植物を支えるように…。親子関係はヒトを支え、育み、成長させ、場合によっては成長を妨げることもあります。いざというときに信頼できる親子関係であれば、子どもは安心できる、そして力の源になるという話でした。

土の状態がコロコロ変化すると、養分や水質、水分量なども変化して、強い樹木にはなれそうにないです。表面の水分が乾いたり雨が降ったりしても、土壌が温かくて、ほこほことしていれば、根っこはどこまでも伸びることができます。それが信頼・絆ではないかと私は考えています。
ここに情緒不安定をあてはめると、ママの気分で、子どもへの言動や子育ての考え方がコロコロ変わる場合、子どもが親のことを信頼する「幹」が育たず、根も張れず、ぐんとのびやかに育つ力が持てないように思います。

ずっと自然に笑顔でいられるなら、それはとても幸福なことだとは思います。私にはできません。嬉しいこともつらい時も、やることがありすぎて記憶も残っていないくらい忙しい時も、いろいろな日々がありますから…。それでも、私たちは誰もが幸せになっていいんです。親である前に、私たちは「私」です。私の部分、心も体も丸ごとの自分を大切にしてあげることが、自分自身の幸せや自分らしい子育ての「軸」になるのではないかと思うのです。

SAMさんが自分のために大切にしていること
幸せになるためにいつも心掛けていること
子育てで大切にしたいこと
など…

SAMさんの真ん中にあるもの、太く流れているものが変わらないなら、表面のゆらぎ(感情や表情)があっても、私はよいと思います。今回のご質問を受けて、私が感じたことと考えたことをお伝えしています。一般論ではないかもしれません。少しでも参考になればよいなと思い、長文になりましたことお許しください。
ありがとうございました。

2024/6/4 22:07

SAM

1歳0カ月
前川先生
お返事ありがとうございます。読んでいて、すごく納得させられるというか、自分の中にストンと落ちたような感じがしました。毎日笑顔でいることはわたしもできないですが、先生からいただいたメッセージを時折読み返して、自分が大切にしたいことは見失わないように日々を過ごしていきたいと思います。

親身になって相談にのってくださりありがとうございました。また何かあったら話を聞いてください。

2024/6/4 22:54

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