母乳の搾乳量について

N20さん　こんにちは。

搾乳量が減ってきていることに悩んでいらっしゃるのですね。

母乳の分泌量を増やすには、1日に何回も赤ちゃんに吸ってもらうこと、もしくは搾乳することが一番効果的です。

出産直後は、胎盤が排出されたことをきっかけに、「どんどん母乳を作れ！」という身体が察知しますが、出産後2週間ほど経過すると、今度は「母乳が飲まれた分だけ(搾乳された分だけ)、作れ！」と身体が察知します。つまり、今の時期以降は、いかに母乳を飲んでもらったか(搾乳したか)、身体の外に母乳を出したのかが、次の作る量に影響するといえるのです。

N20さんの場合、おそらくD-MER(ディーマー：不快性射乳反射) の影響で直接吸ってもらう機会が減ったこと、搾乳する回数が減ってしまう状況があるために、搾乳の1回量が減っているものと察します。
搾乳量を増やしたければ、赤ちゃんの授乳回数と同じ回数の搾乳をすることが理想的ですが、なかなか難ししい場合は、1日に最低4回以上(6時間以上あくと母乳分泌を減らしていいと身体が察知します)は搾乳するように心がけてください。また、疲労やストレス、睡眠不足は母乳分泌を減らす要因になりますので、しっかりと休息する時間の確保もしましょう。

D-MERの場合、直接吸わせても数分で吐き気や気分不快などは消失するので、その瞬間だけ気分を紛らわせながら授乳を繰り返し続けて、少しずつ慣れていく方もいらっしゃいます。ただ、直接吸わせることよりも搾乳のほうが気楽だと感じるようでしたら、直接吸わせることにこだわらず、搾乳を続ければよいでしょう。また、今後半年以上搾乳を続けるつもりであれば、手動よりも電動搾乳器を使ったほうが、手や手首、背中など身体への負担が減るかもしれません。何事も、気楽に続けられるように工夫することが大切です。

巷では、母乳量を増やすための食事やお茶などいろいろ販売されていますが、医学的根拠はありませんので、浪費しないようにお気を付けください。また、乳房マッサージをすれば母乳量が増えるというものでもありませんので、まずは授乳(搾乳)の回数を増やすことを優先してくださいね。

これまで、試行錯誤しながらも、しっかり母乳育児ができているようですので、赤ちゃんの成長を第一に考え、楽しみながら授乳(搾乳)を続けてほしいなと思います。

N20さん　お返事ありがとうございます。

N20さんは、お話を伺う限り、D-MERだと推測します。
「気持ち悪い」「ずーんと気分が沈む」「そわそわする」など、感覚や持続時間の自覚は人それぞれなので、気にしすぎない、気楽に授乳することを目標にしてみてくださいね。

搾乳は、直接吸ってもらう時と同程度が理想なので、長くても片側15～20分以内を目安にしましょう。
長い時間搾ればいいというものではありません。
電動搾乳器でダブルポンプのタイプの場合、両側同時に搾乳すれば、15分ほどで搾乳を終えられます。シングルポンプのタイプの場合、片側ずつ搾乳するので、片側15分ずつで搾乳にかかる合計時間は30分程度となります。

手動ですと、継続して15分間連続してポンプすること自体が負担になりやすいと思いますので、疲れない程度に、いずれにしても片側15分を限度の目安として搾乳すればよいでしょう。

1回の搾る時間を延長すれば量が増えるというものではありませんので、1回あたりの量はいちいち気にせず、まずは規則的な搾乳回数を増やしてくださいね。

N20さん　おはようございます。

搾乳回数を増やして一時的に増えたものの、量が少なくなってきたことを気にしていらっしゃるのですね。

大変申し訳ないのですが、実際に乳房の状態をみたり、お子さんの授乳/発育状況などその他細かくカウンセリングしない状態では、お答えしかねます。

居住地の保健センターにみてもらえる助産師を紹介してもらったり、出産施設で授乳相談などを利用することは可能でしょうか。D-MERがあるので、直接会ってみてくれる方を頼るほうが、安心して長く授乳を続けられると思います。1か月も様子をみてしまうと、母乳分泌がこのまま少なくなった場合、再度増やすことは難しい状況となりますので、早めに相談に行くことをおすすめします。