先天性皮膚洞について

みほさん、こんにちは。
ご質問ありがとうございます。
順番にお答えしますね。

①手術が必要な状態かどうかは、やはり詳しい検査をしてみないと分からないと思います。無症状のものは特別な治療を必要としないことも多いですし、脂肪腫や硬膜（髄膜腔）に交通が見られることがあれば、これを摘出する手術などを行います。もし、穴から分泌物がみられるような場合は穴の奥に嚢胞（のうほう）があり、そこに皮脂が溜まったりすることで感染することが多いので、早めに手術で袋を取り除くような処置がされることもあります。タイプや症状によって、治療方法や処置は様々と思います。
②毛が密集している場合には、深さが深くないかなどをみていく必要があると言われますが、1〜2本ということであれば、単純に毛穴からの発毛かと思います。
③貫通していない場合には、嚢胞と言われる袋がある場合が多いので、その袋を取り除く手術をすることになる場合があります。歩行障害や排尿障害が起こるのは、硬膜に交通がある場合が多いと言われています。
④状況や程度によると思います。必ずしも歩行障害や排尿障害が起こるというわけではないと思いますよ。
⑤ ほとんどの場合は、経過観察となる場合が多く、排便や排尿、運動など神経症状はほとんどないと言われています。ですが、成長につれて発症することもあるようですので、継続的なフォローは必要かと思います。
⑥先天性皮膚洞の場合には、ほとんどが仙骨部という肛門の上の位置にあります。みほさんのお子さんの皮膚洞が、よく仙骨部に見られるものと同じタイプかどうかは、精査をしてみないとなかなかハッキリしたことは分からないと思います。
⑦そうですね。まずはどのような皮膚洞なのかをしっかりと診断してもらう必要があると思います。また、どのようなタイプか分かった上で、どのような治療が必要なのか、長期的に経過観察が必要になってくる場合もありますので、それぞれの発達に応じての対応になってくると思いますよ。