早産児の哺乳

M.Iさん、こんばんは。
ご相談ありがとうございます。
お子さんの哺乳量が増えないことがご心配なのですね。

お答えが遅くなり申し訳ありません。
25週で700g台でお生まれになり、4か月で4000gを超えたとのこと、お子さんもママさんも、ここまで本当によく頑張ってこられましたね。お子さんがなかなか飲めないことへの不安や葛藤をお感じになるお気持ち、お察しします。ご心配なさっている経管栄養チューブでの注入に依存についてですが、おそらく依存というよりも、お口から飲む練習をするための準備がまだ十分に整っていないということが多いかもしれません。25週でお生まれになった赤ちゃんは、成長や神経の成熟のスピードが実際の月齢よりも修正月齢に近づいて進みます。25週で生まれて現在生後4か月ですと、修正月齢はまだ1か月ほどと思います。ですので、まだ哺乳のリズムや哺乳力、呼吸のバランスなどが完全に整っていなくても不思議ではないですよ。ママさんとしてはご心配になるかもしれませんが、経管栄養が続いているのは自然な経過の範囲であることが多いと思います。なかなか哺乳が難しい原因としては、吸う力が弱い、リズムが続かない、飲み込むタイミングがずれるなどが挙げられます。また、哺乳時に舌打ちのような音がしているということですと、お口周りの筋力が弱く、乳首をしっかりくわえられないこともあるかもしれません。また、誤嚥を防ぐために、お子さんご自身が飲む量を調整したり、無意識に哺乳を嫌がることもありますし、経管栄養によって、お口からの刺激が少ない期間があって、哺乳反射が戻るまで時間がかかることもありますよ。嚥下機能を調べることは、小児リハビリテーション科や耳鼻咽喉科、小児神経科であれば可能と思いますよ。哺乳・嚥下の状態を観察して、必要に応じて嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査を行ったりします。NICUフォローアップ外来や発達フォローアップ外来でご相談いただくと、必要があれば紹介してもらえるケースが多いと思いますよ。また、言語聴覚士が哺乳姿勢や哺乳瓶の種類、口腔刺激などを細かく評価して、吸う力や舌の動きに合わせた哺乳瓶や乳首を提案してもらえることもありますので、ご相談なさってみてくださいね。今お家でできることとしては、やや縦抱き気味（45度程度）にすると飲み込みやすいことがあります。また、乳首から出てくるミルクの流れが早すぎても遅すぎても飲みにくくなります。色々な乳首や哺乳瓶をお試しいただいて、お子さんに合ったものを見つけてみてくださいね。また、哺乳前に綿棒や指で唇や頬、舌をやさしくなでることで、お口の感覚を目覚めさせる効果がありますよ。ですが、色々お試しいただいても、お子さんがなかなか飲んでくれない時には、無理せず経管栄養になさる方が、お子さんもママさんもストレスが少ないこともあると思います。あまり焦らずに、ゆっくりと練習していけば、次第に慣れて、お口から飲めるようになってくると思いますので、あまりご心配なさらなくても良いと思いますよ。

M.Iさん、お返事ありがとうございます。
また何かお困りのことがございましたら、いつでもお声掛けくださいね。